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【和歌山県/白浜町】三段壁・千畳敷の撮影へ その2

2日目、7時起床。曇天。
晴れたら早起きして白良浜にでも行こうと思っていたものの、早起きじゃないので早速断念。断念しただけあって、ゆっくり朝風呂と食事を頂く。

9時にホテルをチェックアウト、タクシーでアドベンチャーワールドへ向かい、9時20分頃到着。この頃には晴れ。入場待ちの人が、ざっと300人ほど並んでおり、念願のパンダバックヤードツアーに暗雲が立ち込める。



9時30分、ごった返しの開場。
みんなとにかく走って入場している。やばい。ローソンで購入していた4人分の前売チケットを束で係員に渡すと「そのままお預かりいたします」とロクに中も確認せずに通される。そんなやり取りも尻目にパンダバックヤードツアーのお兄さんの列へダメ元で並ぶも当然のアウト。あと一時間早く並ばないとムリ感じ。後の祭り。

凹んでも仕方がないので、とりあえずパンダを見に行くことにする。情報では最近生まれたパンダ2匹を見るために2時間待つのはザラらしい。そんな事に時間を使ってはいられないのでさっさと向かう。最中、結構な人数(恐らくは各種バックヤード系には参加しないであろう人々)がパンダへ向かっていた。と思っていたらその内の半分はケニア号に流れていった。



パンダに到着。
建物の中に入ると、蝋人形か剥製のパンダが笹をむさぼっており、更にカーブに沿って進むと、本物のパンダが笹をむさぼっていた。まだ寝ているパンダもいた。みんな携帯電話でギャンギャン写真を撮っていた。更に更にカーブに沿って進むと外に出て、芝生の敷かれたパンダゾーンが出てきた。そうこうしている内にウワサの2頭のパンダが姿を現す。黙っていても大人たちは小さい子供を前にやってくれたりはしないので、子供を肩車してシャッターを切る。意外とブレる。子供はどういう気持ちでパンダを見ているのか気になるところではあるが、「可愛い」としか表現できないと思うので何かしら思ってくれていたらそれでいいかとも思う。

ごろごろしているパンダを見るのもそれなりにお腹一杯になってきたので、来た道を引き返しケニア号に乗る。ケニア号というのは園内にある草食動物ゾーンやら肉食動物ゾーンをぐるりと回れる便利な乗り物であり、無料でも後ろの方の席に乗車できるが、追加で金さえ払えば前の方の車両のVIPゾーンにも乗れるという格差社会体験号でもある。そんな中、とりあえず無料の方に乗車してみる。私は4つ目ぐらいの車両の前から2番目の席で、前の席の窓際には40代中盤ぐらいのオリンパス野郎がいた。私は子供に窓際を譲ってしまったのでロケーションとしては分が悪い。



ケニア号。
草食動物ゾーンを走り、肉食動物ゾーンを走る。あまり覚えていないが、なにかしら草食の動物や肉食の動物ががごろごろしているゾーンだった。オリンパス野郎は多分20~70mmぐらいのレンズで適当な被写体をパシャパシャ撮っていたが、私はといえば単焦点やし窓際じゃないから全然遠いしっていうか窓際の子供は気持ちよさそうに寝てるしガラスも汚ない&反射しまくりと全くのお手上げ状態だったので、素直に動物を見て楽しむ。草食動物ゾーンは徒歩やレンタル自転車で回ったりできるが、肉食ゾーンは自動車でないと入れない。1万円でジープが60分レンタルでき自由に乗り回せるが、虎とかライオンとかチーターとかが好きなだけ見れるみたいなのでこれはこれでいいなぁと思った。思っただけ。



イルカショーへ。
ケニア号を降りると、丁度イルカショーな時間になったので会場へ向かう。場内は既に8割方埋まっており、ロケーションもクソもないので右の前の方(上座の方)に座る。ここではさすがに望遠レンズに換えて色々チェック。ふと後ろを見ると大学生ぐらいのニッコール野郎がいたが撮影とかは全然しなさそう。そうこうしている内にショーが始まる。

余興ではとにかく生イカをイルカに与え続けていたのが印象的で、ショーの方はと言うと、みさき公園と比べて(比べていいのかどうかは分からないが)イルカの数が多く迫力があり、結構な高さまで飛んでいたりと凄かった。

肝心の撮影の方はというと純粋にショーに集中してしまったため、イルカ着水後のワンテンポ遅れた水飛沫写真やインストラクターの後頭部にフォーカスを絞った抽象的な写真しか撮れなかった。50-200mmで撮っていたが、250mmがあれば最高かなぁなどと思ったりしている内にショーが終わる。



動物ふれあい広場
会場を出て、本格的に込む前にそろそろ食事に行こうと話になるが、子供が動物ふれあい広場に珍しく興味を持ったようなのでそちらへ行く。鳥とかアヒルとかフラミンゴが放し飼いになっている素敵な場所だった。

こういう場所ではいつも、動物に接近できるだけじりじり接近してシャッターを切る。撮影している間に家族は先へ進み、私は走って追いつき、次の動物を撮影している間にまた置いていかれ、その内子供が動物にビビらされて泣いて即時撤収というパターンが定番だった。

鳥とかアヒルとかを撮っているうちに、今日はピンクのフラミンゴに近づかれてビビって泣いていた。確かに怖いと思う。泣くと思う。フラミンゴも怖かったんだろうかと思う。でもフラミンゴにつつかれるぐらいの距離にいれる機会はなかなかないと思うので良い経験だろう。近づかれた瞬間の写真を撮れなかった事が悔しい。



悩む昼食
入場口の方まで戻りつつ、食処を探し回る。昼食に関しては何も調べていなかったが、アドベンチャーワールドにまで来てラーメン、カレー、丼というのもよく分からないし、そもそもこういう施設で食べるべきものって何?みたいな禅問答になるのもかったるいので、ノリでパンダおにぎりとかライオンカルボ(ナーラ)とかがある大食堂みたいな店へ入った。

どれもこれも流通コストの塊のような値段で、和歌山県の発展に尽力したい気持ちはあったものの一番安いきつねうどんにした。ただ、やはり経済には貢献したいので、どう考えても原価10円ぐらいのパンダおにぎりも注文した。

家族には好きなものを頼んでもらい、ちょっとだけ分けてもらう。子供が頼んだハンバーガーはサイズはでかいが、もさもさで冷たくてまずい。大きいサイズにして半分づつ分けなくてよかった。お子様ランチはグリコのおまけ付きで後はノーコメント。相方の頼んだ緑色のパスタは生ぬるくてぬめぬめでどろどろな感じ。きつねうどんは、くら寿司のうどんみたいな味で、パンダのかまぼこが入っている。パンダおにぎりは以外と薄っぺらかったので原価7円ぐらいかもしれない。いや、胡麻を乗せた分と型抜き代でやはり10円はいくのかもしれない。どっちでもいいけど。



水獣館でシロクマとかアザラシとか
次に向かったのは水獣館。シロクマとかアザラシとかがいた。建物に入ったら、もう撮影ができない。お手上げ。それでも白砲を装備したキヤノン野郎がいたがカシャカシャ撮っていた。もしかしたら毎日5円玉を振り子にして修練を積んでいるプロ中のプロなので暗い建物の中手持ち撮影でもブレ知らずなのかもしれない。不思議すぎる。

そんな中、丁度シロクマさんのお食事タイムとなり、おねーさんが鰯か何かをポイポイ投げていた。うわーと見ていたら、シロクマさんに食パンをあげてくださるお客様はいませんかーという流れになって、数人選ばれる。うちも相方の手をギャンギャンあげて猛烈にアピールしていたところ、見事に選んでくれたので上の階に上がり食パンを投げる。上の階でも下の階でも窓ガラス近辺にはびっしりと見物客が張り付いており、投げる瞬間の撮影もできず。さすがにこの辺りで今日は本当に踏んだり蹴ったりだと痛感してくる。

次にペンギンがたくさんいる所に行く。肌寒い空間の中に区切られた空間の中に、ペンギンはいた。ペンギンは良かった。ペンギンは本当に良い。そうこうしていると、ペンギンがぺたぺたと歩いてきた。行く先を見ていると、記念撮影が行われるようだった。これも入場早々に並んでゲットできる権利の一つだと思うが、まさにペンギンと密着して記念撮影していたのでとても羨ましかった。暗い部屋で超強いフラッシュを焚いて撮っていたので、ペンギンも災難だなと思う。


アシカショーへ行く。
ペンギンの次はアシカショーへ行く。さすがにイルカショーに比べるとパッとしない第一印象もあったが、こちらも席は6~7割方埋まっており、ロケハンもクソもなかった。到着してすぐにショーが始まり、アシカがペタペタしたりズサーと滑ったりして可愛いのだがよくよく見ると怖かったり気持ち悪かったりで複雑な心境だった。

客席から5歳くらいの男の子がステージに招かれるがアシカにビビって途中から泣いていた。代わりにお母さんがアシカの濃厚なチューを受けていた。ショーのお兄さんによるとしばらく臭くなるらしい。やっぱり臭いもんなのかと無駄に納得したり、カワウソにも芸が仕込めるのかと驚いたりして忙しかったので、ここでもこれだ!という写真は撮れていない。


休憩とパンダと写真と撮影
そろそろ顔に疲れが見え始めてきた頃、ゾウとかシマウマとかワシがいる所へ移動する。おねーさんがポニーの手綱を締めなおしていたので、近くのベンチに座りのんびりする。近くいは鷲が飛ぶイベントをする場所があり、腕に乗せたりするイベントを行うらしい。このときは準備中で、始まる気配もなく何も見れなかったが、とても気になった。いつか行くであろう花鳥園に期待し、申し訳程度にシマウマ様も拝見させて頂いて入口の方へ向かう。

入口の近くではパンダの置物とパンダの被り物を被って写真を撮れるスポットがあり、最初から行きたかったので立ち寄る。どう見ても写真を強制的に撮ってくれて1,000円でどうですか的商法が繰り広げられるのであるが、とりあえず「写真だけ撮らせてもらっていいですか」と交渉するも、笑顔で「このカメラでもお撮りさせていただけますので、どうぞ~」となって撃沈。家族全員パンダを被り、パンダの前で記念撮影。はーいパンダーの掛け声でシャッターが切られ、オッケーパンダーの掛け声でOKが告げられる。できあがった写真を見るとやはり欲しくなるものの、案の定、決済が出ないので気まずさ全開で立ち去る。

今からどうするよ、サファリゾーン歩きで周るのかよみたいな話になり、もちろん周れる気力はないという話に落ち着いたので、じゃあ三段壁行こう、千畳敷も行こう、タクシーで行こうとトントン拍子で話が進み、いざ退場となる。タクシー乗り場まで来たところでちょっと一杯コーヒーでも飲もうとしたときに、リラックマのふわふわ小銭入れがないという残酷な現実を目の当たりにする羽目になる。インフォメーションに行くが届出はなく、恐らく落としたであろう大食堂まで走り、現地を確認するもこちらもなし。諦めてタクシーの乗る。



因縁の三段壁
アドベンチャーワールドから三段壁まで行ったわけであるが、どうもメーターの回る速度が速い気がする。深夜割増料金並のスピード、あるいはそれよりも速い気がしてくるので、こうなってくるともうストーンオーシャン気分。財布もなくしたばかりで更に疑心暗鬼で追い討ちをかけられている最中、「もしもアレだったら、三段壁が見終わるまで待ちますよ、白浜駅まで送りますよ、その方が安いですよ」と営業まで仕掛けてくる。

最初の550円がなくなるのであればまぁ安くなるのかなとない頭をフル稼働している内に三段壁に到着すると、厳かに精算の儀が執り行われる。あれ?ここで精算したらこっちに何もおトクな事なくね?コイツ、俺のことをただのイエローモンキーとしか思っちゃいねぇ」みたいな卑屈な考え方になってきたので、このプッチ神父野郎にはもう用はない。俺は自由だ!

因縁の三段壁に降り立つ。絶望の昨日とはうって変わり、最高の夕景が出迎えてくれる。観光客も多いが差し引いても全然いい感じの展望だった。そのまま崖の方にも行き、結構先の方まで突き進む。足場は雨が残っており多少悪いが、周りに観光客もそれなりにいるので安心感がある。



因縁の千畳敷
寒くもなく暑くもなく、アドベンチャーワールドで疲れたのもどこへやら、勢いで千畳敷まで歩く。昨日は人気もなくてとにかく怖かったとか暗かったとか寂しかったとか様々な愚痴をこぼしつつ現地に着く。先ほどの三段壁よりも更に夕陽は傾いており、景色はますます赤くなっており絶景。

ここでも子供がガシガシ奥へ進むので驚き半分嬉しさ半分で一緒に突き進む。陽が逆行になり渋いシルエットが撮れたり、順光を浴びて真っ赤になった岸壁が撮れたりと、今日の全てのグダグダはこの為だったのかな、とか思う。

先にバスの時間をチェックしており、時間が迫ってきたのでダッシュで感動の千畳敷を後にする。バスはばっちり4分程遅れて到着し、一路白浜駅へ。とにかく異国の地の交通なのでそもそも白浜駅に着くのか不安で仕方ないがなんとか到着する。今度は先に両替を済ませたので明光バスの運転手様を怒らせるまでには至らず事なきを得た。よかった。



帰路
白浜駅に到着したのは17時頃。帰りの特急くろしおは18時30分。近くのお土産屋さんでみかんソフトクリームを買って来て食べたり、旅行のパンフレットを見たりして時間を潰す。

帰りの座席は、一度乗ってみたかったグリーン車。18時20分すぎにホームに電車が来たので乗車。グリーン車両。他に客いねー!見た感じ明らかにゆったり!座るとふっくら!広い!たまらん!と田舎者根性丸出しでグリーン車を堪能。

事前に調べたところでは、別に普通車と変わらんみたいな意見が大多数だっただけにこれはサプライズ。くつろいでいるうちに、カーディガンのポケットからふわふわリラックマ小銭入れが出てきたりとダブルサプライズがあったりしたということで、和歌山県白浜撮影紀行 兼 初めての家族旅行の日記は終わります。



こんなご時勢なので、突然ポーンと死んだり、いきなり連帯保証人になってて無一文になるかも分からないので、その時が来る前にバンバン旅行やらなんやら行っといて、子供が大きくなっても覚えてくれてたらいいなぁと思います。役に立つのかどうかは分かりませんが、ここまで読んで下さった方がいるのなら、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。

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