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【和歌山県/白浜町】三段壁・千畳敷の撮影へ

和歌山県は西牟婁郡、白浜町へ行ってきました。
初日は天気予報に反して晴れていたものの、ホテルへ到着する寸前でバッチリ雨。

ホテルに到着したのは13時頃で、15時にならないとチェックインできないのと、雨が止んだらいいかなという浅はかな思いと共に、15時すぎまでホテル内のプールでくつろぐ。

15時すぎに部屋へ入り、子供たちもぐったりしてきたので昼寝してもらうことにし、雨の中、三段壁へ向かう。

歩いて行く気だったものの、フロントの人の「40分ぐらいかかりますよ、バスだったら5分ぐらいですよ、雨、降ってますよ」の声でバスで行くことにする。ホテルからエネルギーランドらへんまで歩き、白良浜のバス停まで歩く。20分ぐらい待った後、バスが来たので乗る。寒い。

バスに乗る際、整理券を取るのを忘れていたので、とりあえず焦る。焦っているうちに三段壁バス停に到着。しかも小銭がない事に気づく。「白良浜から乗ったんですけど、いくら?小銭ないんですけど、ここにお札入れたらいいの?」と運転手に声をかける。「230円やね。小銭は、ここにお札入れてくれたらいいから。」と言われたのでお札を入れる。小銭が出てくる。普通にお釣りかと思っていたら違うようで、「これは両替だけやから!これは両替だけやから!」と二回も同じことを怒鳴られ、半泣きで230円を入れる。そういえばブランキージェットシティも「きっと可愛い女の子だから!きっと可愛い女の子だから!」と二回怒鳴っていた気がする。バスを降りる。小銭の受け口に510円あったから、寛大な気持ちで運転手の粗相を水に流そうと思う。



ふらふらと歩いているうちに、三段壁に到着する。
天候は雨。空は濃い群青色の雲に覆われており、暗くもなく明るくもなくといったところ。撮りたくて仕方ない気持ちだったので早速崖を撮る。望遠も持ってきたが暗いのであまり役に立たない。いつもの単焦点で撮る。あらかた構図を撮った気がしてきたので、望遠に変えて撮ってみる。先ほどより暗くなったのでさらに役に立たない。どれだけ脇を締めてもブレる。

気を取り直して洞窟まで降りようと思い、すぐ後ろの建物に近づくとキヤノン野郎が200mmぐらいのレンズで空をカシャカシャ撮っていた。もう洞窟見学は終わっていそうな雰囲気だった。建物のドアには「本日終了」の看板がぶら下げられていた。

せっかく200円割引券まで印刷してきたのに。。一応、中のおばさまに「もうムリ?」と聞いてはみたものの「明日の8時から開きますので」と遠まわしに「ムリ」との回答。諦めて崖へ向かう。

崖へ向かう道中、しっかり調べてきた前知識のおかげでしっかり怖い。展望台から崖の写真を撮っていた時は何人か傘を差していたものの、自分が行った時には無人だった。「いのちの電話」の看板とかなんかもうとりあえず怖い。いつもならこういうのは迷わず撮るが、写ってしまうとアレなので一切撮らない。疑わしきは撮らずのラテン的精神で崖へ向かう。

崖へ到着すると、やっぱり誰もいない。風景も暗く、足場も悪く、靴も靴下もびしょ濡れで超気持ち悪い。が、「雨の日には雨の日で、雨の日にしか撮れないような景色があるから気にするなよ」みたいな言葉を思い出して頑張って周りを撮る。撮る度に写ってしまうとアレなアレが写っていないか祈りながら撮った。結局写らなかったが、グッとくるものも撮れなかった。



17時。怖がるのも飽きてきたので、千畳敷へ向かう。なぜか左足の甲が痛い。超痛い。激痛をこらえながら三段壁のバス停まで歩いたが、次のバスが40分後だったので歩く事にする。15分ほど歩くとローソンが煌々と光輝いていた。もう大分暗くなっていたことに気づく。その先のホテル千畳を曲がり、かんぽの宿を過ぎ、電気の消えた怖いお花屋さんや、青白く光る怖いマンションを過ぎると、なにやら千畳敷くさい所に付いたような感じがしてきた。

少し歩くと、目の前に真っ直ぐの道と右に曲がる道が出た。多分、どちらから行っても千畳敷へ着く確信があった。現状で把握している事は、今、左足の甲が痛いことと、まっすぐの道が真っ暗で超怖いこと、辺りは無人であることだった。

結局、足の痛みメーターが怖さメーターを上回ったので真っ直ぐ行くことにした。真っ暗で何も見えない!一人ウィザードリィ気分で歩いて行くと、売店のような建物とトイレがぼんやり見えてきた。横に、観光バスが一台止まっていた。気持ち助かった。

念願の千畳敷に着いた。肉眼ではうっすらと海面まで見えるぐらいの明るさで、辺り一面がCMYKで言うとC100、M100、Y0、K60ぐらいの色で染まっている。一応シャッターを切る。CMYK全て100ぐらいのリッチブラックで表現されている気がする。これは絶景すぎる。

ダメで元々で、内蔵フラッシュを焚いてみる。足元だけは写った。「夕景100選」だかなんだかが刻まれたオブジェのようなものはフラッシュを焚くとかろうじて撮れた。ただ、反射するので多少角度をつけないと真っ白になるのが味噌だった。雨の雫がフラッシュの光に反射してきれいに撮れた。年に数回更新される心霊スポット紹介のホームページに横300pxで使うにはぴったりの写真だろう。我ながら自分の天賦の才には驚かされる。だんだん自分に腹が立ってきた。

17時45分、痛い足を引きずって千畳敷口のバス停へ到着する。時刻表を見てみると、17時43分に次のバスが到着するらしい。俺って超ツイてるなと、ポジティブなシンキングで雨の中、呆然と立ち尽くしているとバスが来た。地下鉄御堂筋線では考えられない。助かった。18時前にホテルに戻る。意外とカメラとレンズが濡れていたことにショックを受けた後で食事を撮るも気力無くブレブレ、失意の中再度プールに入り、22時就寝。

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